ウォルナッツ・クレイワークスタジオ

「静岡新聞者情報誌(2006年)」で粘土によるイラスト表紙を担当しました。

ウォルナッツ・クレイワークスタジオ は、静岡新聞社情報誌「ぐるまる探偵団」(2006年・1~6号)にて粘土の立体造形を行いました。第1号より表紙(ラフデザイン、粘土造形、撮影)、誌面レイアウトデザイン(ロゴデザインやレイアウトデザイン、写真の構成、ディレクション、取材など雑誌を制作する全ての工程)など、情報誌制作に関する全ての作業を担当させていただきました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオ が商業デザインで、初めて粘土の立体造形を制作した作品であり、非常に思い出深い作品となっております。町のグルメ情報やイベント、生活に必要となる情報を伝える情報誌であるため、「探偵団」というネーミングになっています。情報誌のイメージに沿う形にするため、登場キャラクターも「探偵団」のイメージが喚起するようにデザインしました。キャラクターは探偵と愛犬。二人がこれから多くの情報を探索していく、町のために活躍していくことをイメージしております。

ウォルナッツ・クレイワークスタジオの初めてのシリーズ作品

静岡新聞社情報誌1号 「ぐるまる探偵団創刊号!」
静岡新聞社情報誌1号 「ぐるまる探偵団創刊号!」

第1号は創刊号のイメージを出すことをテーマに制作しました。シンプルにキャラクターを伝えること、雑誌のスタートを印象付けることをテーマにしていました。インパクトのあるイエローを背景におき、真ん中にキャラクターを配置する力強くも、粘土で作り出したキャラクターの優しい感じも伝わる表紙にしました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオ として、これから様々な情報を発信していくことが始まるのだと、非常に興奮した作品です。制作で使用した素材は樹脂粘土、石膏粘土、針金、木、パネルなどです。

キャラクターが生きているように制作する

静岡新聞社情報誌2号 「桜の花見」
静岡新聞社情報誌2号 「桜の花見」

第2号は、季節に沿った表紙を制作するために「花見」をテーマに制作をしました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオ は、どんな風に作品を作っているのと質問していただくことが多いのですが、全ての作業を手作業で制作しています。誌面にあるお弁当(フェイクフード)の中身も全てそうです。おにぎり、ゆで卵、ウィンナー、ウサギの形に切ったリンゴを粘土で作り、お弁当の中に詰めてあります。中には、ほとんど見えることがないものがあったとしても、1つ1つ丁寧に仕上げることが、良い作品につながっていくものだと思い、制作しています。もちろん桜の花びらも1枚1枚、定規などを使い粘土を平たくし、ハサミで形を整え、ひらひら舞うような表現にしました。背景の薄紅色と相まって、春らしく可愛らしい雰囲気にしています。

また粘土の素材だけで誌面は構成しておりません。よりリアルに可愛くするために、様々な素材を使用しています。2号の表紙で言えば、キャラクターが座っている敷き布です。本当にお弁当を食べている時のように表現しないと、嘘の表現になる。そのためキャラクターのお尻が痛くならないように、柔らかい敷き布を敷く必要があるな、丈夫で安心できる敷き布にしたいから、四方は縫い合わせようなど、様々な工夫をしています。制作で使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具、布などです。

アーマチュア粘土による自由自在なポージング

静岡新聞社情報誌3号 「梅雨と紫陽花とカエルの合唱」
静岡新聞社情報誌3号 「梅雨と紫陽花とカエルの合唱」

第3号は、6−7月の発行ということもあり、「梅雨と紫陽花とカエルの合唱」をテーマに制作をしました。雨が降る中、傘をさして紫陽花を見てると、キャラクターたちがカエルと一緒に合唱をしているシーンです。静岡新聞の読者へのサービスということで配布されている無料情報誌のため、読者の年齢層のターゲットは非常に広いです。そのため可愛らしい表現だけでなく、ある程度リアルな表現も必要だと考えていました。キャラクターはシンプルで可愛らしい表現を出しつつ、背景となる紫陽花でリアルな演出をする必要がありました。

紫陽花の花びらは1枚1枚粘土で形作り、貼り付けて制作しています。花の集合体である紫陽花を表現するために、非常に手間のかかる作業でした。同じように葉っぱも1枚1枚粘土を平たくして制作し、葉脈をつけています。これらの作業は非常に時間がかかりますが、バランスを取りながら丁寧に仕上げることで、よりクラフト感のある可愛らしさを演出することができます。

キャラクターは固まってしまうのですか?1つのポーズしかできないですか?というご質問を受けることも多いです。ウォルナッツ・クレイワークスタジオ の粘土造形は、商業デザインで使用することを念頭に造形しているため、関節が全て位動き、様々なポーズを取れるように制作しています。これはクレイアニメーションの手法を使って、制作しています。外見は粘土ですが、内部は芯などを使用し、針金を入れて、自由自在にポージングができるようになっています。これによりシチュエーションが変わったり、何か手に持ったりしても問題なく、ポーズをつけてセッティングすることができます。この静岡新聞情報誌のように1つのキャラクターが毎回シチュエーションを変え、登場するパターンはウォルナッツ・クレイワークスタジオ が最も得意としているところです。制作で使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵の具、画用紙、クレヨンなどです。

粘土の色づくりとその難しさ

静岡新聞社情報誌4号 「夏のスイカ」
静岡新聞社情報誌4号 「夏のスイカ」

第3号は、8−9月の発行ということもあり、「スイカ」をテーマに制作をしました。「大きなスイカだなぁ、アレアレ誰かさんが先につまみ食いしているな」というシーンです。ミニチュアスイーツとしてスイカの造形を作りました。真っ赤なスイカとタネは全て粘土でできています。キャラクターが一口食べたとわかるように、歯型をつけたり、口いっぱい頬張っているなどの演出を行いました。

ウォルナッツ・クレイワークスタジオで使用している粘土は、色粘土を使用しているのですか?というご質問をいただくことも多いです。実は、ウォルナッツ・クレイワークスタジオ で制作している粘土作品は、全て元が白い粘土です。そこから絵の具を混ぜ合わせて、1つ1つ粘土をこねて色を作っています。色の配分など非常に難しく、自分の感覚で色を制作する必要があり、狙ったカラーを仕上げることもなかなか大変な作業です。ただ出来上がった粘土の色はとても綺麗に仕上がり、色むらなども3DCGでは出すことができないクラフト感を演出することができます。制作で使用した粘土は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具、ゴムなどです。

クラフトづくりは、一番ふさわしい素材で制作する

静岡新聞社情報誌5号 「落ち葉と焼き芋」
静岡新聞社情報誌5号 「落ち葉と焼き芋」

第5号は秋の発行ということもあり「落ち葉と焼き芋」をテーマに表紙を制作しました。探偵さんが一生懸命落ち葉を掃いている中、その落ち葉で焼き芋を焼いているというシチュエーションです。ウォルナッツ・クレイワークスタジオ は、粘土を使用したクラフト造形を得意としているのですが、より良く見えるためなら、様々な素材を使うということを意識しています。落ち葉を掃いているホウキを粘土で制作することはできるのですが、粘土のキャラクターが映えるよう、その動作がより魅力的に移ることを考え、キャラクターに「木のホウキ」を持たせることにしました。

木のホウキは実は本物の木の枝です。細く小さな枯れ木を針金でくくり、竹棒を包むように束ねて制作しております。細かくすぎてよくわからないかも知れませんが、そんな工夫の繰り返しが、よりキャラクターや作品の魅力に繋がっていくものだと思っております。焼き芋をさしている木も本物の木です。木を使った表現だけでなく、焼き芋や落ち葉も丁寧に仕上げさせていただきました。焼き芋はホクホクとしたつるりとした黄色で表現し、その周りの皮は素材感を変えてザラザラとした質感の粘土を使い、焦げ目などをつけながらリアルに制作しました。落ち葉も定規で粘土を平たくし、1枚1枚丁寧に粘土で形を作り、枯葉であるが、カラフルで可愛らしく表現しました。制作で使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具、木の枝などです。

粘土を使用した、様々な質感の出し方

静岡新聞社情報誌6号 「クリスマスツリーとプレゼント」
静岡新聞社情報誌6号 「クリスマスツリーとプレゼント」

第6号は冬の発行ということで、「クリスマス」をテーマに表紙を制作しました。クリスマスツリーを飾った部屋の中で、サンタさんからのプレゼントを開けるシチュエーションです。誌面の構成やデザインは、全てウォルナッツ・クレイワークスタジオ で行っております。様々な情報の入る表で、情報を見やすくするためシンプルな誌面にしながら、かつ表紙のイメージや季節感、どのようなシチュエーションなのかを伝えることが大切であり、必要なことだと思っております。

そのためクリスマスであることを伝えるために、何が必要なのかを考えていました。入れる要素はたくさんあるのですが、入れすぎてはゴチャゴチャしてしまい、誌面の情報を邪魔してしまうので、入れる要素を先に決めました。シチュエーションを考えた時、部屋の中に必要なものは「クリスマスツリー」「プレゼント」「サンタさんが来たことがわかるもの」。このように素材を組み合わせながら、誌面デザインを邪魔することなく、一目でどのような状況なのかを伝えることを第一に、常に誌面デザインを行っております。

小さいので分かりづらいのですが、ツリーは全て粘土でできております。クリスマスツリーの飾りはキラキラしたものが多いので、粘土に一工夫しました。色粘土を固めたのち、マニキュアの艶出しニスのようなものを塗り、マットな表現になる粘土を光沢がありプラスチックのような質感に仕上げました。最後に綿をツリーに巻いて出来上がりです。

プレゼントの箱は、実際の箱と同じように紙でできた箱を作り、サンタさんからのプレゼントであるとわかるように、同じく紙でクリスマスカードを作りました。誌面上には見えないのですが、実はクリスマスカードにもサンタさんからの手紙が書いてあり、どこまでもこだわって制作しました。制作で使用した粘土は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具、画用紙、ニスなどです。

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