ウォルナッツ・クレイワークスタジオ

「静岡新聞社情報誌(2010年)」にて粘土の立体造形イラスト表紙を担当しました。

ウォルナッツ・クレイワークスタジオは、静岡新聞社情報誌「ぐるまる探偵団」(2010年・25-30号)にて粘土の立体造形を行いました。2009年に引き続き、2010年も表紙(ラフデザイン、粘土造形、撮影)、誌面レイアウトデザイン(ロゴデザインやレイアウトデザイン、写真の構成、ディレクション、取材など雑誌を制作する全ての工程)など、情報誌制作に関する全ての作業を担当させていただきました。

ねんどで作る夏の冷たいスイーツ

静岡新聞社情報誌25号 「夏の冷たいスイーツ」
静岡新聞社情報誌25号 「夏の冷たいスイーツ」

第25号は、情報誌のグルメ特集「夏の冷たいスイーツ」をテーマに制作しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオのフェイクスイーツ作品となります。かき氷、アイスクリームは全て粘土でできてます。かき氷の質感をつけることがとても難しいのですが、山のように盛り付けた粘土を爪楊枝で少しづつ引っ掻くようにあとをつけ、仕上げています。氷の形ができたらそこに絵の具を溶いたボンドで作ったイチゴシロップを流し込んでいます。

かき氷の器も透明に変化する特殊な粘土を使って制作しているため、下に入っている氷までしっかりと見せることができ、涼しげな表現をすることができました。アイスクリームのマーブルな質感を出すことも、工夫しながら制作しました。異なる色の粘土を混じり合わせて、アイスクリームの質感を出し、本物そっくりの形状にすることができました。アイスの下につくコーンも全て粘土でできており、コーンにつく模様も1本1本丁寧に交差しながら貼り付けています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、針金、絵具などです。

バレンタインデーのクラフト造形です

静岡新聞社情報誌26号 「バレンタインデー」
静岡新聞社情報誌26号 「バレンタインデー」

第26号は、初春の発行ということで「バレンタインデー」をテーマに誌面をデザインしました。ラブレターを渡すことも恥ずかしがっている女の子を尻目に、チョコに目がいってしまっているというシチュエーションで制作しています。バレンタインデーのデザインとして、一番イメージしやすいカラーである「赤色」と「チョコレート」をシンプルに掲載することで、誌面に力強くインパクトを出しました。チョコレート自体も、チョコレートと包み紙の質感を変えるために異なる粘土を使用したり、ニスで塗るなどの工夫をしました。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、針金、絵具などです。

風になびく、こいのぼりを可愛いジオラマで

静岡新聞社情報誌27号 「子どもの日のこいのぼり」
静岡新聞社情報誌27号 「子どもの日のこいのぼり」

第27号は、春夏発行ということで「子どもの日のこいのぼり」をテーマに制作しました。初夏の風に乗って、粘土で作ったこいのぼりが気持ち良さそうに飛んでるね、というシチュエーションでジオラマを制作しました。誌面的に立体感を出したく、平面でありながら立体的に見せるように、遠近感を強調したデザインにしています。キャラクターが風になびいているこいのぼりを見上げることで、どこまでもフィールドが続いていくような表紙にしました。風に舞う花びらも1枚1枚、定規などで平たくして形を整え、風に舞うような動きを出して撮影を行っています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具などです。

梅雨の趣を出すクラフト造形

静岡新聞社情報誌28号 「蓮池の花と鯉」
静岡新聞社情報誌28号 「蓮池の花と鯉」

第28号は、梅雨の時期の発行ということで「蓮池の花と鯉」をテーマに粘土の立体造形を行いました。誌面上に遠近感を与え、平面でありながらも奥に続いていくような錯覚を与えるデザインにしました。キャラクターが大きな蓮池の蓮の上に座りながら、池の鯉を見ているというシチュエーションです。鯉は錦鯉をイメージしており、模様も全て平たくした粘土を貼り付けて演出しています。蓮の花も花びらを1枚1枚貼り合わせて広がるような花の造形ができました。可愛いキャラクターを粘土で作りながらも、日本の梅雨らしさを表現でき、少し大人の雰囲気でデザインすることができ、気に入っています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具などです。

夏の日の1シーンを切り取ったジオラマ

静岡新聞社情報誌29号 「ひまわり畑と夏休み」
静岡新聞社情報誌29号 「ひまわり畑と夏休み」

第29号は、夏の発行ということもあり「ひまわり畑と夏休み」をテーマに制作しました。ひまわり畑の中をキャラクターが虫取りを持ってはしゃいでいるシチュエーションで制作しています。情報誌の特集が夏休み特集ということもあり、ターゲットを子どもが喜ぶ誌面にしようと考えました。ジオラマはあまりリアルにし過ぎず、可愛いひまわりを作り、いっぱい咲かせることで元気が出るような誌面をデザインしました。土の表現は、市販されているジオラマキットの土などは使わずに、コーヒーの残りガラを乾燥させて、敷き詰めています。ジオラマのセオリーとは異なりますが、ターゲット層を考え、よりクラフト感を出すために工夫しております。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、コーヒーガラ針金、絵具などです。

おひかえなすって!粘土で作った森の石松でい!

静岡新聞社情報誌30号 「森の石松」
静岡新聞社情報誌30号 「森の石松」

第30号は、街自慢特集として遠州森町の「森の石松」がテーマになっており、それに沿って粘土造形を行いました。「おひかえなすって!」清水次郎長の子分として幕末に活躍した有名な森の石松の出身地は、遠州森町ということで、森の石松の墓などがあるほどゆかりの地であったため、森の石松をキャラクターにして造形を仕上げてみました。単純に森の石松を粘土で作るのものもったいないなと思い、誰もがイメージする森の石松の口上「おひかえなすって!」のポーズにしてみました。

細かい部分まで丁寧に作り上げられたことも気に入っているのですが、一番気に入っているのが、捲り上げた石松のマントです。ウォルナッツ・クレイワークスタジオの粘土の特性上、固まるまでに時間がかなりかかってしまうため、マントが綺麗に舞うように作り上げるには、かなり特殊な技法で行う必要がありました。ここで身につけた技術が、のちに制作するテラウォーズという作品で生きてくるとは、この時は全く思っていませんでした。ただ、当時としてはポーズ、表情、服の自然な動き、マントの形などとても満足できた作品であり、今でもこの作品はとても好きなものになっています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、針金、絵具などです。

粘土の造形技術とともに撮影技術の向上も

2010年の静岡新聞情報誌の制作をしていた当時、ストロボ撮影やLEDによる常灯照明など機材や設備を充実させ、立体造形だけでなく、作品データとしての撮影、クレイアニメーション技術への反映など撮影技術も非常に向上してきました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオは、全て独学で技術を身につけてきました。粘土の造形やデザイン、イラストレーションだけでなく、撮影技術についても同様です。色々な苦労もありましたが、粘土の造形もジオラマも、セオリーではない手法で行うなど、全てのジオラマに対し、もっと良くするにはどんな工夫が必要なんだろうという、ウォルナッツ・クレイワークスタジオの信念とも言える考えを身につけることができました。2010年当時のカメラはcanon EOSを使用しておりましたが、現在はsony α7Ⅲと撮影用レンズの充実もさせ、ミニチュアのジオラマなど細部にまで美しく撮影ができ、深度のある撮影も容易に行えるようになっております。より精密で美しい製品データをご提供できる状況にできたことは、この情報誌の表紙を含めた全ての経験から成長させていただいたなと、強く感じています。

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