ウォルナッツ・クレイワークスタジオ

「静岡新聞社情報誌(2013年)」にて粘土の立体造形イラスト表紙を担当しました。

ウォルナッツ・クレイワークスタジオは、静岡新聞社情報誌「ぐるまる探偵団」(2013年・43-48号)にて粘土の立体造形を行いました。2012年に引き続き、2013年も表紙(ラフデザイン、粘土造形、撮影)、誌面レイアウトデザイン(ロゴデザインやレイアウトデザイン、写真の構成、ディレクション、取材など雑誌を制作する全ての工程)など、情報誌制作に関する全ての作業を担当させていただいております。

長藤を楽しむ熊野御前。樹齢800年の藤の花を粘土で作りました。

静岡新聞社情報誌43号 「磐田・熊野の長藤と熊野御前」
静岡新聞社情報誌43号 「磐田・熊野の長藤と熊野御前」

第43号は、町自慢特集ということで「磐田・熊野の長藤と熊野御前」をテーマに、粘土の立体造形を制作をしました。藤の花が綺麗だねぇ、あれ?あそこにいるのは熊野御前かな。というシチュエーションで制作しています。毎年、ゴールデンウィークの時期に合わせて、静岡県磐田市池田の行興寺で『池田熊野の長藤まつり』が開催されています。このお寺の長藤が本当に見事で、日本全国から花を楽しみに多くの人が集まります。

国の天然記念物にも指定されている熊野の長藤は、平家物語で登場する熊野御前が植えたと言われている藤の花で、樹齢はなんと800年以上。花の美しさも感動ですが、ここまで長年大切に育てられているという事実に、本当に驚かされました。この熊野の長藤を取材させていただき、ぜひこの長藤と熊野御前の物語を粘土で造形して表紙に使いたいと思いました。長藤の花は、花びら1枚1枚を丁寧にねんどで形作りながら、乾燥した後に花になるように重ねながら貼り付けていきます。長藤は立派に花が開いている部分と先端に行くほど花が小さくなるバランスがとても美しいため、花びらのサイズも丁寧に調整しながら作成しました。

熊野御前も全てネンドで立体造形しています。熊野御前の着物も肌着から少しづつ被せるようにねんどを貼り付けていき、形づけたところで、細筆を使って、着物に模様を描いていきます。一筆一筆点描のように黄金を描きながら、長藤に合わせるように、花を描いていきました。物語の中では熊野は悲しい運命を辿っていったのですが、僕の作る熊野御前は長藤を楽しんでいるように微笑んだ表情で可愛らしく作ろうと思いました。今でも大変気に入っている作品となりました。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、針金、絵具などです。

ねんどで作るカレーにポカリスエット!ピアノの鍵盤まで手作りなんです。

静岡新聞社情報誌44号 「工場見学へ行こう2!
静岡新聞社情報誌44号 「工場見学へ行こう2!

第44号は、日帰りスポット特集「工場見学へ行こう2!」をテーマに、粘土の立体造形を制作をしました。う~ん、やっぱりヤマハのピアノは音色がいいね。あれ、食べ物に目がいっちゃって聞いてくれてないの?というシチュエーションで制作しました。バイクや楽器で有名なヤマハ発動機。レトルトカレーで有名なハウス食品。ポカリスエットで有名な大塚製薬と、静岡県の中遠地方には、世界的な大企業の工場が多く集まっています。実はこれらの他にも企業の工場の多くは工場見学ができる!ということがわかり、取材として工場見学へ向かいました。

楽器の作る工程や、普段食べている食品が作られていく流れ作業を見ていると、時間があっという間に過ぎてしまうほど夢中になってしまいました。ぜひ、この工場見学の様子を粘土で造形して、表紙に掲載したいと考え、粘土の立体造形制作に入りました。今回は全て粘土で造形しています。ピアノのボディはもちろん、鍵盤1つ1つを粘土で作ってます。よく見ると黒鍵盤と白鍵盤の配列もちゃんと本物と同じようにできています。

ポカリスエットも本物そっくりのパッケージにする必要があります。本物のペットボトルを買って、パッケージをスキャンして貼り付けるという手法もありますが、それじゃつまらないし、手作りのクラフト感がなくなってしまう。ということで筆で小さい小さい文字を1つ1つ書き込んで、ロゴを書き込んで制作しています。もうお米に文字を書くような感覚に近いです。ハウス食品のカレーのパッケージも全て手描きで描いています。手間暇はかかってしまうのですが、読者がこれ本物?よく見たらちゃんと描いてある!というように楽しんでいただければと思い、頑張って作ったことを思い出します。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、針金、絵具などです。

よーし、みんな集まれ!粘土もいいけど、外で遊ぶぞー!

静岡新聞社情報誌45号 「子どもの夏休み」
静岡新聞社情報誌45号 「子どもの夏休み」

第45号は、夏休みのグルメ特集「子どもと一緒に行きたいお店」というテーマをもとに、元気に遊ぶ子どもたちを粘土の立体造形で制作しました。よーし、みんな集まれ!これからいっぱい元気に遊んで、ご飯もいっぱい食べるぞー!というシチュエーションでキャラクターのもとに集まる子どもたちを制作しました。

ちょうど今号の別特集で子どもと行く遊び場特集も行なっており、まるごと子ども情報誌のような号になりました。そのため、一番わかりやすい表紙にする必要があるな、と考えました。遊具で遊んだり、昆虫館で昆虫と触れ合う特集、お昼は家族向けのランチ特集ということで、これは元気な表紙にするために背景はひまわりのような元気な黄色にして、子どもたちはいろんな性格の友達が集まっているようにしようと粘土づくりを始めました。

基本的には全てのキャラクターを粘土で造形しています。勉強ができそうな子、わんぱくそうな子、ユニークな子、食いしん坊な子、というように造形を見てそれぞれの性格がわかるようにしています。キャラクターのデザインに必要なものとして、見た人に「このキャラクターはこういう性格です」ということを説明しなくてもわかってもらう必要があり、それが良いキャラクターデザインだと思っています。いろんな友達が集まって、楽しそう、何より元気に遊ぼう!ということが表紙で表現できたのではないかと思っており、今でも好きな表紙となっています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、針金、絵具などです。

新東名高速道路のパーキングをジオラマで作る!

静岡新聞社情報誌46号 「新東名高速道路 遠州森町パーキングエリア」
静岡新聞社情報誌46号 「新東名高速道路 遠州森町パーキングエリア」

第46号は、日帰りスポット特集「新東名高速道路のパーキングを巡ろう!」というテーマで粘土の立体造形を制作しました。新東名高速道路が開通して、いろいろな場所に遊びに行けるようになったね!パーキンググルメも盛り沢山だ!というシチュエーションで制作しております。

新東名高速道路の開通に伴い、新しくできたパーキングエリアも充実しているみたいだよ!ということで、それはぜひ取材をしなければとパーキングエリア巡りに向かいました。向かってみてビックリ!すごい数のお土産品に、広いフードコート。新しい高速道路のパーキングはすごいね、と感動したことを今でも思い出します。静岡県は高速道路が以前より通っていたのですが、新東名高速道路は、今まで通らなかった中遠エリアを通る道路となり、地域が活気づいている様子を見られて、やっぱり道路ってすごいなと感心しました。それならやっぱり、今号の表紙は新東名高速道路と地元に新しくできたパーキングエリアを作らないと!と思い制作に入りました。

しかし、これが大変。パーキングエリアは絶対必要。新東名高速道路も必要だね。道路を走るのなら車も必要だし、パーキングに着いたらお土産も食事もしたい!とあれこれ考え出したら、全て作ることになりました。なかなかパーキングエリアを粘土で造形することも珍しい体験だったので、非常に大変ではありましたが、とても満足のいく造形ができました。ちなみにパーキングは遠州森町のパーキングエリアです。機会がございましたら、ぜひ止まって粘土造形と比較していただけると幸いです。探偵くんが持っているお土産も売っていますよ!使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、ニス、プラスチック板、針金、絵具などです。

御前崎の海を一望!「白亜の御前崎灯台」を粘土で立体造形しました。

静岡新聞社情報誌47号 「白亜の御前崎灯台」
静岡新聞社情報誌47号 「白亜の御前崎灯台」

第47号は、日帰りスポット特集「御前崎灯台へ行こう!」というテーマで粘土の立体造形を制作しました。御前崎灯台から見る海の景色は圧巻だねー、水平線がどこまでも広がってるよ!というシチュエーションで制作をしました。海のレジャースポーツで有名な御前崎には、白亜の塔形をしたレンガ造の大型灯台「御前崎灯台」があります。御前崎の最南端に位置するこの灯台から見える景色は圧巻の一言。地球ってやっぱり丸いんだと思えるほど、水平線がどこまでも広がりその端は徐々に湾曲しているのを見ることができます。

海にはよく行くため、近くに御前崎灯台があることは知っていたのですが、なかなか行く機会はない。でも一度は登ってみたいなということで、雑誌の取材を兼ねて御前崎灯台に登りました。一人300円払うと灯台の中に入り灯台の上まで登ることができます。灯台の一番上まで登って、外に出た瞬間海と空の青一色の景色が広がり、灯台の周りをカモメが飛び交っていました。御前崎の海ってこんなに綺麗なんだと、一瞬心が放心状態になったことをよく覚えています。こんなにいい場所があったのに、なんで今まで来なかったんだろうと、改めて地元の魅力に気づくとともに、今号の表紙は絶対に御前崎灯台にしよう!と思い、ねんどの立体造形を進めました。御前崎灯台は全て粘土で制作しています。白亜のレンガ造りということで、がっしりとしながらも細部まで丁寧に制作させていただきました。

灯台に登った時に飛び交っていたカモメも一緒に、ねんどで制作しています。カモメの飛び方はすごく優雅で、風を使って飛ぶので、羽はほとんど動かさないんだなと思い、風を利用して飛ぶ羽の動きをそのままねんどで造形しました。今でもとても気に入っている表紙です。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、スポンジ、針金、絵具などです。

座禅修行体験と精進料理。優しいキャラクターの表情は粘土のせいかなぁ。

静岡新聞社情報誌48号 「袋井市の可睡斎」
静岡新聞社情報誌48号 「袋井市の可睡斎」

第48号は、町自慢特集「袋井の秋葉総本殿 可睡斎」というテーマだったので、そこで行われている座禅修行体験と精進料理をモチーフに制作しました。座禅をしていると心が清らかになるなぁ。ねぇ、ちょっと。自分だけ精進料理食べないでくれる?というシチュエーションで制作しています。

静岡県袋井市には600年のとても歴史がある可睡斎というお寺があります。とっても広い境内は東京ドームが10個分。季節によって景色を楽しんだり、座禅修行が体験できたり、精進料理も食べられるということで、ぜひ取材をしてみたいと向かいました。本堂や本殿を見て回りながらテクテクと歩いたり、驚きのトイレ(トイレの真ん中に仏像が立っています)にここでは用はたせないなと思いながらとても楽しい時間を過ごしました。坐禅体験や精進料理もいただき、この体験をぜひ今号の表紙で粘土の立体造形をしたいと思いました。

立体造形はすべて粘土で制作しています。座禅を組むのだからしっかりと帽子を脱いで、虫眼鏡も置いてという細かいシチュエーションを入れつつ制作。なんだかとってもいい感じの座禅をするキャラクターにすることができました。精進料理ももちろん全て粘土でできています。取材中に精進料理を撮影して、その料理をそのまま粘土で作成しました。小さくてわかりづらいのですが、野菜の煮物なども丁寧に面取りしながら粘土で料理しています。

裏話となりますが、お寺の住職さんがこの情報誌の表紙を見て、「このお坊さんは慈愛に満ちた本当にいい表情をしている。」とおっしゃっていただきました。粘土を作っていると優しい表情になるのかなぁ、座禅をしたから悟れたのかなぁとか思ったりもしました。そんな簡単じゃないですよね。今でもとても気に入っているキャラクターの表情です。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、布、針金、絵具などです。

さらにクオリティの高い造形作品を提供したいと思わせてくれる情報誌

静岡新聞情報誌を担当して8年目となりました。本当に長い期間担当させていただいており、とても光栄な気持ちで制作をさせていただいておりました。粘土の立体造形を単体でご依頼されることと、商業デザインをご依頼されることが半々ぐらいになってきた頃です。この情報誌を始めた頃は、独立して2年目ということで何もわからない状態ではありましたが、本当にこの情報誌に成長させていただきました。

商業デザインや雑誌のレイアウトデザイン、企画などもクオリティの高いものを制作できるようになり、全国的に仕事をさせていただいておりましたが、この情報誌は僕にとって本当に大切なものであることは変わらず、今後ももっと良いものを作り出したいと思わせてくれた恩人とも言える情報誌です。

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