ウォルナッツ・クレイワークスタジオ

「民主音楽協会情報誌コンサートガイド(2013年1月〜6月)」にて粘土の立体造形イラストと表紙デザインを担当しました。

日本イラストレーター協会最優秀エディトリアルイラストレーション賞受賞作品。民主音楽協会の音楽情報誌コンサートガイド の表紙を2013年1月~12月まで、情報誌表紙の粘土の立体造形イラストと表紙デザイン、撮影、編集などを担当しました。2013年は民主音楽協会でコレクションされている楽器のミニチュアの立体造形を制作しております。

アジアの弦鳴楽器を粘土で立体造形しました

2013年1月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの弦鳴楽器」
2013年1月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの弦鳴楽器」

第1回目に制作したミニチュア楽器は「アジアの弦鳴楽器」です。「わぁ、ここが楽器博物館かぁ。色々な楽器が展示されていて面白いね!」「ミミちゃん、ミラノくんこんにちは。これから楽器博士と一緒に世界中の楽器を紹介していくよ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「アジアの弦鳴楽器」は、右から方円中胡(中華人民共和国)、ラバーバ(エジプト・アラブ共和国)、サリンダ(バングラディシュ人民共和国)、馬琴等です。

中華人民共和国の民族楽器「方円中胡」のミニチュア楽器です。胴の表面が方形で、裏面が円形に作られているので、「方円中胡」と呼ばれる胡琴です。見本となる楽器は、琴皮の部分がニシキヘビのヘビ皮でできており、ヘビの質感を出すために、ザラザラとした格子状の跡をねんどにつけて制作しております。糸巻きの部分は、木製でできているため、各箇所を違う材質に見えるように粘土の素材を変更しながら、もっともふさわしい造形に制作しております。弦の糸は、実際の糸を使い制作しています。ミニチュアのサイズは、約6cmの大きさです。

エジプト・アラブ共和国の民族楽器「ラバーバ(ラバーブ)」のミニチュア楽器です。は、木枠の両面に皮を張った胴をもつ1弦の弓奏楽器です。弦および弓には、馬の尻毛をもちいる。“詩人のラバーブ”とも呼ばれ、吟遊詩人が弾き語りの演奏の際に、演奏する民俗楽器です。こちらの楽器も装飾が素晴らしく、細部まで粘土に模様を入れるように造形していきました。木枠に張っている皮の部分も本物の皮のように、汚れや皮の収縮による歪みなども考慮しながら、わずかな文様が入るように粘土に汚しを入れながら制作しています。皮の上の鉄の点描も全て1つ1つ埋め込んで制作しています。弓も半月のような特徴的な形をしていますが、これも本物と同じように制作し、弓の弦も実際の弦に合わせて制作しています。イスラム文化が反映されているような造形と装飾美は、全てねんどで制作しています。ミニチュアのサイズは約5cmの大きさです。

バングラディシュ人民共和国の民族楽器「サリンダ」のミニチュア楽器です。。インド、パキスタンと同じ独特の木製胴(くり抜いたもの)に部分的に皮を張った3弦の弓奏楽器。ガジャック、ギジャックとも呼ばれている楽器です。木材を切り出して作られている造形、皮を張られている造形、穴が解放されている部分が組み合わさっており、中央アジア独特の民族様式を感じるデザインがすごく美しいという印象です。ねんどで制作する際は、この特徴を表現する必要があり、実際に粘土でベースを作り、穴が空いているなどの特徴的なフォルムを制作しました。そこから皮を張り、実際の楽器作りと同じように、複雑な文様を筆で描き制作しています。よく見ると、楽器に張られている皮を止めるための鉄びょうまで粘土で再現しております。他の楽器と同様に、本物を再現するためにはどこまでも深く観察し、楽器職人と同じように楽器を組み立てていくことが大事だと思います。弓の部分も同様に、手に持つ箇所に布が巻かれているのですが、長年使用されてきた弓のため、人の手の油で持ち手も一部が汚れている。そんな箇所まで忠実に制作しています。ミニチュア楽器の造形は全てねんどで行なっております。ミニチュアのサイズは約3.5cmの大きさです。

モンゴル国の民族楽器「馬頭琴」のミニチュア楽器です。。台形の胴と棹先に馬頭彫刻をもつ2弦の弓奏楽器。弦は馬のしっぽの毛を束ねてできている。おもにモンゴルの遊牧民の間で古くから使用されていて、縁起物の良い楽器として考えられています。馬頭琴の最も特徴的なフォルムは馬の頭の造形が付いている点です。実際の楽器にも馬の頭の彫り物が付いており、とても興味深かったです。造形に関しても、馬頭琴の楽器職人は木彫りで制作していますが、ウォルナッツ・クレイワークスタジオは馬の頭を粘土で制作しながら、表情を筆で書いています。馬の尻尾でできた2本の弦は、藁紐をほどき、細かく伸ばしながら張り制作しています。造形が非常に細かく大変でしたがとても良いミニチュア楽器ができました。ミニチュアのサイズは約5cmの大きさです。

楽器博物館の室内のジオラマも同じようにこだわった作りになっています。フローリングの床は全て実際の木を細かくカットし、貼り付けて制作しています。楽器が展示されている壁も小さなパテを使い、ミニチュアの漆喰壁として制作しています。均等なムラにすることなく自然で温かい印象が出すことができました。ミニチュア楽器の造形を提出した時に、その精巧さにとても驚かれたことをよく思い出します。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、光沢液、藁紐、弦、針金、絵具などです。

ひょうたんを使ったハーモニカ?ねんどで作るアジアのミニチュア気鳴楽器

2013年2月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの気鳴楽器」
2013年2月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの気鳴楽器」

2013年2月号の情報誌表紙で制作したミニチュア楽器は「アジアの気鳴楽器」です。「ミミ、この楽器の先っぽがひょうたんになってるよ」「不思議な形をしている楽器ね。こっちのひょうたんの頭からは棒が何本も出てる。」「ミミちゃん、ミラノくん。実はこのひょうたんで作られた楽器は、ハーモニカの仲間なんだよ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「アジアの気鳴楽器」は、右からフールーシェン(葫蘆笙)(中華人民共和国)、フルス(葫芦糸)(中華人民共和国)です。

中華人民共和国の民族楽器「フールーシェン(葫蘆笙)」のミニチュア楽器です。。ハーモニカに属する楽器で、少数民族の用いるリード付の管楽器。瓢箪に竹管5本を挿し込んだ笙と同種のもの。竹管の下端には全て、胴または竹製のリードが張ってある。ひょうたんの頭になる部分に、いくつかの穴が空いていて、その反対側からは5本の竹管が差し込まれているというフォルムにすごく特徴的な楽器です。実際の楽器は木のようなマットな質感になっており、楽器でありながらも自然のひょうたんから作られているということを表現する必要がありました。音の変化をつけるために竹管の長さもランダムになっているという点まで細かく造形をしました。ミニチュアのサイズは約4cmの大きさです。

中華人民共和国の民族楽器フルス(葫芦糸)のミニチュア楽器です。。ひょうたんの半分を共鳴箱にし、3本の長短の竹管を差し込んである。竹管の下端には、同のリードがはめ込んであり、日本の雅楽に通じる、独特な響きの多重音を奏でる楽器です。制作する前からとても可愛いフォルムにワクワクしました。こんな楽器があるんだなぁと思い造形していきました。実物の楽器は、ひょうたんを乾燥させたものそのものの形状と色をしていたので、忠実に再現することから入りました。ねんどでできている造形だとしても、ここで粘土らしさを出してしまうと、乾燥したひょうたんに見えません。マットで少し濁ったようなカラーリンで粘土を作り、マットな光沢液で塗装し、長年使い磨き続けてきたような質感にすることができました。ミニチュアのサイズは約4cmの大きさです。それぞれの楽器を作った素材は、樹脂粘土、軽量粘土、光沢液、針金、絵具などです。

手で叩いて音を出す。ねんどで作るアジアの民族太鼓

2013年3月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの膜鳴楽器」
2013年3月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの膜鳴楽器」

2013年3月号の情報誌表紙で制作したミニチュア楽器は「アジアの膜鳴楽器」です。「太鼓を手で叩くなんて、面白い!」「パーカッション楽器の1つで、叩く場所や叩く太鼓によって音が変わるんだよ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「アジアの気鳴楽器」は、右からマーダル(マダール)[ネパール連邦民主共和国]、タブラ&バーヤ[インド]です。

ネパール連邦民主共和国の民族楽器「マーダル」のミニチュア楽器です。。ネパールを代表する両面太鼓は、円錐型または円筒型の木製(金属製もある)の胴をもち、両端に皮が張られた締太鼓です。鼓面は、モルッドと呼ばれるペーストがつけられ、音の高低が調節できます。実物の小さくてカラフルな太鼓を見た時、インテリアのような可愛さに目が止まりました。木を削って作られた太鼓に色々なカラーで塗装されており、楽器1つとっても国によってデザインはこんなにも変わるんだなぁと、とても感心しました。実際制作に入るとこれが本当に大変でした。まずマーダルは作る太鼓の量が多い。さらに太鼓の構造が、木製のボディに皮の膜とベルトを巻いているという状態。1つ1つねんどで形作り、色を塗り、汚れをつけた皮を巻きと、太鼓を組み作り上げていきました。皮の膜の部分も叩いている箇所により、汚れや薄くなってきて、いい意味で味が出る。この表現も疎かにしてしまえば、すぐにおもちゃのような造形になってしまいます。本物の楽器をそのままミニチュアにするということは、どこまで本物に近づけるかということなので、細部にまでこだわって、汚しを表現し制作させていただきました。マーダルの小さな太鼓のミニチュアサイズは、約2cmの大きさです。

インドの民族楽器「タブラ&バーヤ」のミニチュア楽器です。。北インド等で使用されている2個1組の打楽器。左手用のバーヤの胴は素焼きまたは銅製の壺型。右手用のタブラは一本の木材を掘って作ってある。古典音楽をはじめ、今日の軽音楽まで幅広く用いられています。この太鼓の特徴は、銅の質感と木の質感を出すことが必要ということでした。銅の太鼓は、造形した後にマット系の光沢液を塗り、金属系の光沢をつけました。木で作られている太鼓は、樹脂系の粘土ではなく、マットで木の質感がつくように素材を変え制作し、汚しを入れて仕上げています。両方の太鼓も同様に、手で叩く面に皮の幕が張られているので、ランダムに汚しや叩いた箇所が多く薄くなった皮の表現などをして、よりリアルになるように制作しました。ミニチュア楽器のサイズは、約4cmの大きさです。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、光沢液、木材、針金、絵具などです。

アフリカの民族楽器を粘土で制作しました。

2013年4月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アフリカの弦鳴楽器」
2013年4月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アフリカの弦鳴楽器」

2013年4月号の情報誌表紙で制作したミニチュア楽器は「アフリカの弦鳴楽器」です。「わぁ、大きい楽器。弦が10本もあるよ」「アフリカのハープのような楽器だよ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「アフリカの弦鳴楽器」は、右からキサール[スーダン共和国]、ベゲナ(バガナ)[エチオピア連邦民主共和国]です。

スーダン共和国の民族楽器「キサール」のミニチュア楽器です。。2本の棹の上のわたした横木から、5本のガット弦が胴の下端まで張ってある。胴は瓢箪を切って皮を張った半球形のもの。小型で、左脇で抱えるようにして構えて演奏する。スーダンのおみやげ屋さんで販売しているほどのポピュラーなアフリカの民族楽器です。まさにアフリカンといった感じのデザインは、アフリカの民族をイメージさせるような紋様が特徴で、自生していた2本の木をそのまま取り付けて弦を支えるというような荒々しさも、アフリカ的ですごく素敵だなという印象を受けました。実物の楽器と同じようにいい意味で粗雑な組み立てを表現した方が良いと考え制作しました。全ての箇所を粘土で制作しています。ボディを造形して、乾燥させたのち筆で紋様を描き、自然な木を表現するために、まっすぐキレイな形にせずに、歪みや細さの強弱をつけた横木を作りました。5本の弦は、ピアノ線を使用しています。実物の楽器に近づけた、非常に良いミニチュア楽器ができました。ミニチュア楽器のサイズは、約5cmの大きさです。

エチオピア連邦民主共和国の民族楽器「ベゲナ」のミニチュア楽器です。。皮張りの胴を持つハープ。形状はリラの仲間。リラの仲間のなかでは比較的大きく、 弦は10本。かつての王侯貴族たちは、詩を朗読しベゲナをバックグラウンドミュージックとして演奏していたと伝えられる。床に垂直に立てて右手のバチでひきます。旧約聖書のモーセの”十戒”にちなみ、10本の弦が張られたと言われており、非常に歴史のある楽器です。実物の楽器のアンティーク感と装飾の豪華さから、貴族の間で好まれたというのがよくわかるような作りで、これを表現したいなと思い制作に入りました。全ての造形は粘土で出来ています。それぞれ粘土のパーツを1つ1つ作りあげ、紋様を刻み、装飾を作り上げています。アンティーク感と歴史の重みを作るために、全体的に汚しを入れるなど工夫をしました。ミニチュア楽器のサイズは、約8cmの大きさです。今回の楽器はアフリカのものということで、楽器同様、全体的にアフリカ的印象を伝えたいなと思い、背景にアフリカの民族衣装を参考にデザインを制作し、筆で書き上げました。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、木材、針金、絵具などです。

雅楽のミニチュア楽器?世界の気鳴楽器を粘土で立体造形

2013年5月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「世界の気鳴楽器」
2013年5月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「世界の気鳴楽器」

2013年5月号の情報誌表紙で制作したミニチュア楽器は「世界の気鳴楽器」です。「ほほう、この楽器はなんでおじゃるか?「雅楽で使う篳篥だよ。実はオーボエの一種なんだ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「世界の気鳴楽器」は、右からシャルマイ[ドイツ連邦共和国]、篳篥(ひちりき)[日本]、ズルナー[トルコ共和国]です。

ドイツ連邦共和国の民族楽器「シャルマイ」のミニチュア楽器です。。ドイツで誕生したフリーリード楽器。一般に「シャルマイ」といえば、オーボエの前身の楽器を意味するルネッサンス期のダブルリードであるが、全く異なる楽器で20世紀初頭、ドイツで列車の合図や軍隊、工場などで使われていたそうです。金属系の質感の粘土制作は、普通の造形と異なり、形作った後にテクスチャのようなザラザラした質感をつける必要があります。そのため、粘土でサンド系の質感をプラスし形作った後、光沢液で光沢を入れ金属らしい表面にしていきます。ここに重みを感じさせる工夫をつけていくことになり、通常よりもとても時間がかかる作業となっています。ただ仕上げられた造形は、とても美しくて満足のいく作品になりました。ミニチュア楽器のサイズは、約5cmの大きさです。

日本の民族楽器「篳篥」のミニチュア楽器です。。雅楽や近代に作られた神楽などで使う、ダブルリードの旋律楽器です。実物は木で出来ているため、木目を入れるように粘土で造形しています。篳篥=雅楽で使う、ということをイメージしやすくするために、ミラノにねんどで作った雅楽の装束を着せて持たせる演出をしています。また日本の楽器なのにオーボエの一種という特徴が面白く、それを誌面上でわかるようにするために、博士にはオーボエを対比するように制作して持たせています。ミニチュア楽器のサイズは約2cmの大きさです。

トルコ共和国の民族楽器「ズルナー」のミニチュア楽器です。木製の管にリードを付けたもので、中東地域で広く用いられるダブルリード楽器です。イスラム教の伝播と共に他地域へ伝わったと考えられる。この楽器もとても変わった形の楽器で、面白いです。光沢のある部分と木製のリードでそれぞれ質感が異なるため、光沢液で光沢を出すなどの工夫をして制作しています。楽器は筒状に制作しており、指で押す穴も全て、本物と同じ配列で穴を開けて制作しています。使用した素材は、樹脂粘土、軽量粘土、光沢液、木材、針金、絵具などです。

楽器の前身的な存在?アジアの弦鳴楽器を粘土で立体造形しました。

2013年6月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの弦鳴楽器②」
2013年6月号 民主音楽協会コンサートガイド表紙「アジアの弦鳴楽器②」

2013年6月号の情報誌表紙で制作したミニチュア楽器は「アジアの弦鳴楽器②」です。「わぁ、この楽器はどんな風に演奏するんだろう」「ミミちゃん、ミラノくんこれらの楽器は、いろいろな楽器の前身になる歴史のある楽器なんだよ」というシチュエーションで制作しています。今回ねんどで制作した「アジアの弦鳴楽器」は、右からカーヌーン(エジプト・アラブ共和国)、揚琴(ヤンチン)(中華人民共和国)、サントゥール(インド)です。

エジプト・アラブ共和国の弦鳴楽器「カーヌーン」のミニチュア楽器です。アラブ音楽で伝統的に使われる撥弦楽器で、指環に付けられた細長く、薄いバチを左右の人差し指に2個づつはめて撥弦することで音がでます。台形の箱に弦が張られていて、日本の琴のように指で演奏するものです。このミニチュア楽器も非常に特殊な楽器でした。27本もある弦を忠実に貼るために、全ての構造を本物の楽器と同じように造形しています。木の部分、金属の部分も全て粘土で制作しています。エジプトにも琴のような楽器が存在するんだと、とても興味深かったです。

中華人民共和国の弦鳴楽器「揚琴(ヤンチン)」のミニチュア楽器です。台型の共鳴箱の表面に細長い駒をつけ、その表に多数の金属弦を平行に張った楽器で、竹製の細い棒(琴竹)で打弦する。まさに中国の琴というような形をした揚琴は、3~400年の歴史がある楽器です。造形も美しく、その歴史ある楽器をねんどで制作するのは大変な作業でした。ボディは粘土で、弦はピアノ線を使用しています。

インドの弦鳴楽器「サンドゥール」のミニチュア楽器です。台形の薄い木箱に弦を張った打弦楽器。ミズラバと呼ばれる3本のバチ(スティック)を用いて弦を打ちます。ダルシマー、カーヌーン等と同系統の楽器で西欧に影響を与えたピアノの前身となる楽器のひとつです。琴と言っても、世界で本当に色々な形と構造をしているなと思った楽器でした。実物は、琴というより電子ピアノのようなシンセサイザーのようなイメージを持ったため、ピアノの前身となったというのも理解できるなぁと考えながら制作しています。楽器3体全て粘土で制作しており、金属部品などは光沢液を使いながら質感を変化させています。

ミニチュアの楽器を作るという経験

2013年の情報誌表紙のテーマは、音楽協会の楽器コレクションを粘土で制作して、ミニチュア楽器として登場させることになりました。これまでの表紙で制作した粘土のミニチュア楽器の評価が高く、今回は実際に音楽博物館に展示されている楽器を作ることになりました。世界中の民族楽器に触れる機会をいただけたことにとても感謝するとともに、実物をそのまま縮小したような造形を作る必要があり、とても困難な作業になるだろうなと思いながらもワクワクしました。実際粘土制作を行うと、楽器の構造を考えながら、部品を制作し、質感を変えるなど想像以上に手間のかかる作業となりましたが、出来上がったミニチュアはとても満足のいくものとなりました。

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