【ジオラマ制作/クレイアート】
FANTASIAN 魔導工場・屋上|ゲーム空間美術
©MISTWALKER/©SQUARE ENIX
クレイアート × ミニチュアジオラマ × 工業デザイン × 映像連携
Apple Arcade向けRPG『FANTASIAN』(ミストウォーカー制作/坂口博信氏)および、スクウェア・エニックスよりリリースされた『FANTASIAN Neo Dimension』に登場するステージ“魔導工場・屋上”の実写ジオラマセットを制作しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオでは、造形用ビジュアルデザイン・設計・立体造形・照明・撮影・3Dスキャンまでを一貫して担当。アナログ造形とデジタル映像制作を結びつけ、ゲーム空間と連動するハイブリッド・ジオラマ表現を実現しています。
〈コンセプト〉
舞台は、異世界のテクノロジーが息づく巨大工場の屋上。無数の配管が血管のように張り巡らされ、エネルギータンクが脈動する――この「生きている機械」をテーマに、重厚感と有機的な動きを感じさせる工業ジオラマとして構築しました。建築群の構造は粘土と発泡パネルをベースに造形し、屋上に並ぶ設備や機械、タンク、エネルギーラインはすべて手作業による粘土造形。樹脂粘土・軽量粘土・石膏粘土・透明粘土を使い分け、メタリックな光沢、不透明なマット質感、彫刻的なディテール、発光体の透明感など、複数の質感を織り交ぜています。一見すると金属の塊に見えるパーツ群はすべて粘土製。細部まで筋入れを施し、アクリルガッシュで金属特有の酸化模様や油膜のニュアンスを描き込み、手作業でしか再現できない「工業の温度」を造形に宿しています。
〈造形・演出の特徴〉
全体構造は、工場群が生物のように脈動する“生命感あるメカニズム”をテーマに設計。エネルギータンクやパイプラインの配置は有機的なリズムをもたせ、どの角度から見ても立体の密度が感じられるようレイアウトしています。素材の組み合わせには、金属を感じさせる樹脂粘土・風化した質感を出す石膏粘土・軽量素材による構造補強・透明パーツでの発光表現など、工業デザイン的なアプローチと造形美術の職人的技術を融合。小道具や構造物には“汚し”や“風化処理”を施し、工場特有の時間経過を感じさせるリアルな空気感を作り出しています。
〈撮影・照明設計〉
撮影では、3Dスキャン対応のマルチLED照明を使用。四方向からの柔らかな照明でシルエットを抑えつつ、天井からのトップライトで重量感と立体感を演出しました。金属的な質感を引き立てるため、青味を帯びたカラーフィルム照明を追加し、冷たく不気味な雰囲気を演出。これにより、金属と蒸気が交錯する“青い工場都市”のような世界観が完成しました。この照明設計を維持したまま3Dスキャンを行い、デジタル上でも同様の陰影・反射が再現できるよう調整。アナログ造形の質感を損なわず、ゲーム空間内にそのまま存在するようなリアリティを実現しました。
〈担当範囲〉
・造形用ビジュアルデザイン/設計デザイン
・ 粘土・発泡パネルによる立体造形
・質感塗装・汚し/経年表現処理
・照明設計・撮影・編集
・3Dスキャン・データ化対応
〈制作情報〉
・ジオラマ名:魔導工場・屋上(FANTASIAN/FANTASIAN Neo Dimensionより)
・セットサイズ:H500 × W1000 × D400mm
・ 縮尺:1/60スケール
・ 制作期間:約30日間
・使用素材:樹脂粘土、石膏粘土、軽量粘土、透明粘土、レジン、木材、発泡パネル、スチロール ほか
・ 撮影方式:LED照明+カラーフィルム演出+3Dスキャン対応
・制作年:2021年
本作は、ジオラマ制作・粘土造形・金属質感の再現・照明演出・3Dスキャン撮影を融合させた、ゲーム空間と映像造形が交差するアート作品です。ウォルナッツ・クレイワークスタジオでは、ゲーム・アニメ・企業展示・映像制作など、ジャンルを超えてミニチュアジオラマによる空間デザインと美術造形を提供しています。
- Client
- スクウェア・エニックス, MISTWALKER
- Year
- 2021
- Style
- Diorama
テラウォーズ 火山地帯ジオラマ|ゲーム空間美術
