【クレイアート/粘土立体イラスト】<br>小学ポピー「1・2年生」2021年9月号 教材表紙デザイン制作

【クレイアート/粘土立体イラスト】
小学ポピー「1・2年生」2021年9月号 教材表紙デザイン制作

クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × 立体イラスト × 昔話 × ミニチュアジオラマ

『小学ポピー「1・2年生」2021年9月号』のテーマは、“知恵と勇気の橋わたり”。北欧の名作童話『3びきのヤギのがらがらどん』をモチーフに、谷にかかる吊り橋とトロルの登場シーンを、立体的な粘土造形とミニチュアジオラマで再構築したクレイアート作品です。ウォルナッツ・クレイワークスタジオが得意とする“リアルな造形 × ディフォルメデザイン”の融合によって、物語の緊張感と温かさをあわせ持つ表紙ビジュアルに仕上げました。

〈コンセプトと演出テーマ〉

テーマは「知恵と勇気で困難を乗りこえる」。草の生い茂る山へ向かう3びきのヤギが、吊り橋の上でトロル(おに)と出会う名場面を、立体的な構図で再現しています。小さなヤギ、中くらいのヤギ、大きなヤギ――すべて名前は「がらがらどん」。橋の上でくり広げられる三者三様の表情と、トロルの迫力ある造形との対比が、絵本のページからそのまま飛び出したような誌面構成を生み出しています。誌面全体が“おはなしを読むように見られる”デザインになっており、物語と学びの両方を感じられる立体イラストです。

〈造形と素材表現〉

3びきのヤギはすべて樹脂粘土によるフルハンドメイド造形。大きな角、毛並み、蹄のディテールまでこだわりながらも、丸みのあるディフォルメフォルムで親しみやすくデザインされています。トロルも樹脂粘土で立体造形し、毛並みは1本1本細い粘土を重ねるようにして制作。ギザギザの口の中の牙や鼻のシワなどもすべて粘土で造形し、質感と迫力を両立させています。背景の山と谷は、スチロールを重ねて地形を形成し、石膏粘土で表面を整形。巨石や岩肌のリアルな陰影をアクリルガッシュで塗装し、自然の重厚感を再現しています。草や苔はスポンジと芝パウダーで制作し、粘土の質感との対比で立体感を演出。吊り橋はスチロールボードとバルサ材を組み合わせ、木目や古びた傷を彫刻刀で削り出しながら表現。アクリルガッシュによる“汚し”塗装を重ねることで、年月を感じる重厚な橋に仕上げています。

〈色彩設計と照明演出〉

全体は初秋の山をイメージした深緑と茶系のコントラストを基調とし、谷の奥の影と日差しを受ける橋の上で光が交錯する構成。照明はLED常灯とストロボ光を組み合わせ、トロルの陰影とヤギの毛並みを際立たせています。木製の橋の陰影や粘土の凹凸を生かすことで、立体造形ならではのリアリティと温かさを同時に表現しています。

〈教育的構成と探し絵〉

探し絵のモチーフは“はなまるコイン”。吊り橋の下の谷間や岩のすき間、山の草むらなど、誌面のあちこちに隠されています。親子で「どこにあるかな?」と会話しながら探すことで、観察力や集中力を育み、物語をより深く楽しむことができます。絵本として親しまれるお話を立体化することで、子どもたちが“見ることで考える”学習的な構成になっています。

〈担当範囲〉

・ビジュアルデザイン(イメージラフ/誌面レイアウト設計)
・キャラクター/小道具/背景の粘土造形
・照明
・撮影
・画像編集
・冊子DTPデザインまで一貫制作

〈制作情報〉

・制作年:2021年
・使用素材:樹脂粘土、軽量粘土、スチロールボード、石膏粘土、バルサ材、スポンジ、芝パウダー、アクリルガッシュ
・キャラクターサイズ:約H60〜90mm
・ジオラマセットサイズ:約W500 × H350mm
・撮影構成:正面撮影・LED+ストロボ照明

本作は、「クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × ミニチュアジオラマ × 昔話 × 教育デザイン」をテーマに、名作『3びきのヤギのがらがらどん』の世界を、手作りの温もりと立体的な演出で再構築したクレイイラストレーション作品。ウォルナッツ・クレイワークスタジオならではの緻密な造形力と物語構成によって、子どもたちが“見て、感じて、考える”体験を自然に促す教材ビジュアルとして完成しています。

Client
株式会社新学社
Year
2021
Style
Clay Art

■ 同カテゴリの作品

■ 同クライアントの作品

■ タグ