【クレイアート/粘土立体イラスト】
小学ポピー「1・2年生」2021年7月号 教材表紙デザイン制作
©︎Shingakusha Co., Ltd.
クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × ファンタジー × 立体イラスト × 絵本ビジュアル
『小学ポピー「1・2年生」2021年7月号』のテーマは、“海の中の夢ときらめき”。名作童話『人魚姫(The Little Mermaid)』をモチーフに、人魚姫が海の生きものたちとともに泳ぐ幻想的なシーンをクレイアートで表現しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオが手がける“名作童話シリーズ”の中でも、夏らしい透明感と光の美しさを追求した立体イラスト作品です。
〈コンセプトと演出テーマ〉
テーマは「やさしさと夢に包まれる、夏の海の物語」。誌面中央には、柔らかな光に包まれた人魚姫が泳ぎ、周囲には色とりどりの海の生きものたちが集まる構図。人魚姫の微笑みとしなやかな動きが、まるで海の中でゆらめくように立体的に表現されています。見る人が物語のワンシーンに引き込まれるような、やさしくも幻想的なビジュアルデザインです。
〈造形と素材表現〉
人魚姫およびすべての海の生物は、樹脂粘土によるフルハンドメイド造形。人魚姫の下半身の鱗は1枚1枚を粘土で切り出し、重ね貼りして立体的な層を構成。光の角度によって輝きが変わるよう、アクリルガッシュのパール層で繊細に塗装しています。髪の毛は、海中で揺れる流れを意識し、粘土を細く伸ばしてから曲線的に造形。全体のフォルムバランスを計算し、海中の“浮遊感”が感じられるように仕上げています。人魚姫のまわりには、たつのおとしご・かめ・タコ・かに・熱帯魚・イルカ・クジラ・フグなど多彩な生物たちが泳ぎ、それぞれが異なる粘土質感・色彩・表情を持つよう設計されています。海藻やワカメも樹脂粘土を薄く伸ばしてカッターでカットし、葉脈や筋のラインまで手作業で表現。海底の珊瑚は軽量粘土で制作し、マットな質感とビビッドな色彩の対比が海の奥行きを際立たせています。
〈色彩設計・照明演出・撮影手法〉
全体は「青」「エメラルド」「コーラルピンク」を基調に構成。深海の静けさと太陽光の差し込む明るさを両立させるため、背景にはアクリルボードを用い、遠近感と光の透過を演出しています。照明は下方向からのLEDブルーライトと、上方向からのソフトホワイトを組み合わせ、水中に反射する光の揺らぎを再現。人魚姫の髪や鱗にハイライトを加えることで、幻想的な光沢が生まれています。
撮影はアクリルボードを複層に重ねた立体構成。手前の海藻や魚、中層の人魚姫、奥の背景を三層に分けて配置し、遠近感と“海の中をのぞき込むような立体的視点”を実現しています。LEDとストロボ照明を併用することで、透明感と立体陰影を同時に捉える高度なライティングを行いました。
〈教育的構成と探し絵〉
探し絵は“はなまるコイン”。海の生きものの中や珊瑚の間に隠されており、親子で「どこにあるかな?」と話しながら探すことで、観察力や発見力を育む学習的要素を盛り込んでいます。人魚姫の世界を通して、子どもたちが自然や生きものへの興味を広げられるようデザインされています。
〈担当範囲〉
・ビジュアルデザイン(イメージラフ/誌面レイアウト設計)
・キャラクター/小道具/背景の粘土造形
・照明
・撮影
・画像編集
・冊子DTPデザインまで一貫制作
〈制作情報〉
・制作年:2021年
・使用素材:樹脂粘土、軽量粘土、アクリルボード、アクリルガッシュ、LED照明、ストロボ
・キャラクターサイズ:約H80mm(人魚姫)
・ジオラマセットサイズ:約W500 × H350mm
・撮影構成:三層構造撮影・LED+ストロボライティング
本作は、「クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × 絵本 × ファンタジー × 教育デザイン」をテーマに、名作『人魚姫』の海中世界を立体イラストとして再構築した作品です。ウォルナッツ・クレイワークスタジオならではの色彩感覚と緻密な手造形技術により、幻想的でありながら温かい、“夏の海の学びと夢”を表現したクレイアートビジュアルとなっています。
- Client
- 株式会社新学社
- Year
- 2021
- Style
- Clay Art
