【クレイアート/粘土立体イラスト】<br>小学ポピー「1・2年生」2021年12月号 教材表紙デザイン制作

【クレイアート/粘土立体イラスト】
小学ポピー「1・2年生」2021年12月号 教材表紙デザイン制作

クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × 立体イラスト × 昔話 × ミニチュアジオラマ

『小学ポピー「1・2年生」2021年12月号』のテーマは、“やさしさをわけあう心”。日本の名作民話『かさこじぞう』をモチーフに、雪の中でお地蔵さんに傘をかけてあげるおじいさんの姿をメインビジュアルとして立体的に構成したクレイアート作品です。ウォルナッツ・クレイワークスタジオが得意とする“リアルな質感表現 × 温かいストーリーデザイン”によって、冬の静けさと人のぬくもりを同時に描いた、心あたたまる誌面になっています。

〈コンセプトと演出テーマ〉

テーマは「思いやりと感謝の心」。雪の降る夜、お地蔵さんの頭が寒かろうと売れ残った傘をかぶせてあげるおじいさん。最後のお地蔵さんには傘がなく、自分のほっかむりをかぶせてあげる――そのやさしさの瞬間を、物語の情緒そのままに立体化しました。誌面中央にはおじいさんとお地蔵さんが柔らかな光の中で向かい合う構図を配置。周囲の静かな雪景色とのコントラストで、冬の夜に灯る“心のあかり”を感じさせるビジュアルデザインとなっています。

〈造形と素材表現〉

おじいさんとお地蔵さんは樹脂粘土によるフルハンドメイド造形。おじいさんの蓑やお地蔵さんの傘は軽量粘土で制作し、歯ブラシで藁の質感を細かく表現。おじいさんの手のしぐさや姿勢、ほっかむりを渡す瞬間の動きを丁寧に造形し、静かな情景の中にも優しさが伝わるように仕上げています。背景の雪景は、日本特有の“濡れ雪”を再現するために、凹凸をつけた地面に水を含ませた重曹を重ね、自然なボリューム感で表現。おじいさんの足跡も、体重のかかり方を計算して粘土を押し込み、実際に踏みしめたような深さと圧を再現しています。松の木は幹を木製粘土で造形し、枝葉をスポンジで構成。雪が積もって時間が経過した様子を重曹で固定し、奥の雪山にも同様のテクスチャを施しています。全体の素材構成により、“冷たさの中にある温もり”を感じさせる冬の風景を再現しました。

〈色彩設計と照明演出〉

全体は寒色を基調とした夜の雪景色。背景には青みのあるグレーを採用し、中央の光があたる部分のみ暖色系の照明で包み込み、心のぬくもりを表現しています。撮影ではLED常灯をベースに、中央に柔らかいスポットライトを配置し、周囲をあえて暗く落とすことで物語性を強調。おじいさんのやさしさと冬の静けさが同居する、情感豊かな照明演出になっています。

〈教育的構成と探し絵〉

探し絵のモチーフは“はなまるコイン”。雪の中や松の枝の上など、誌面のあちこちに隠されています。親子で「どこにあるかな?」と話しながら探すことで、集中力と観察力を育てる構成に。物語を通して“思いやり”の大切さを感じる、冬らしい情緒と学びを兼ね備えた教材ビジュアルです。

〈担当範囲〉

・ビジュアルデザイン(イメージラフ/誌面レイアウト設計)
・キャラクター/小道具/背景の粘土造形
・照明
・撮影
・画像編集
・冊子DTPデザインまで一貫制作

〈制作情報〉

・制作年:2021年
・使用素材:樹脂粘土、軽量粘土、木製粘土、スチロールボード、重曹、スポンジ、アクリルガッシュ
・キャラクターサイズ:約H70〜90mm
・ジオラマセットサイズ:約W500 × H350mm
・撮影構成:スポット照明+周囲減光・LED常灯併用

本作は、「クレイアート × 教材表紙 × 粘土細工 × ミニチュアジオラマ × 昔話 × 教育デザイン」をテーマに、名作『かさこじぞう』の“思いやりの心”を、手作りの温もりと精密な造形で表現したクレイイラストレーション作品。ウォルナッツ・クレイワークスタジオならではの繊細な照明と質感表現によって、寒い冬の中にもあたたかい気持ちが灯る、やさしさに満ちた教材ビジュアルとして完成しています。

Client
株式会社新学社
Year
2021
Style
Clay Art

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