【クレイアート/粘土立体イラスト】
『2020 社会の自主学習 地理1』教科書参考ワーク表紙ビジュアル制作
クレイアート × 立体イラスト × 教材デザイン × 世界地理ビジュアル
中学生向け社会科教材『社会の自主学習 地理1』(新学社・2020年度)の表紙用クレイアートビジュアルを制作しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオが企画デザインから立体造形、撮影・照明、DTPデザインまで一貫して担当。前回の世界地理ビジュアルを継承しながら、より多様な国・文化・自然を立体的に描き出し、“世界を学ぶワクワク感”を伝える構成としました。
〈テーマと構成〉
中学生の男女を中心に、地球儀と教材を手に世界を旅する姿をモチーフにデザイン。男女キャラクターはそれぞれ樹脂粘土で造形し、男の子は地球儀を、女の子は紙素材で制作した参考ワークブックを手に持ち、学びと冒険を象徴しています。背景には、各国を代表する文化・建築・自然・人物が立体的に配置され、“世界を見渡す一枚の地理地図”のような構成を形成。ミャンマーの僧侶、アメリカの自由の女神、ブラジルのサンバダンサー、チベットの民族衣装をまとった少女とアルパカ、イタリアでピザを食べる男性など、多様な文化の象徴を配置しました。それぞれのキャラクターは、中学生が一目で国や文化をイメージできるよう、アイコン的でありながらも質感まで緻密に造形されたクレイアートデザインです。
〈造形・素材の特徴〉
人物や動物などのキャラクター造形には樹脂粘土と軽量粘土を使用し、柔らかなフォルムとリアルなディテールを両立。自由の女神の冠は樹脂粘土で精密に造形し、サンバダンサーの羽飾りは1枚ずつ粘土ナイフで彫り出したのち、毛並みを筆で表現。袈裟やスカーフの布のしなり、チベットの民族衣装の細部模様なども、すべて手描きで描き込みました。建造物は石膏粘土・スチロールボード・軽量粘土を併用し、質感ごとに素材を使い分けています。タージマハールは石膏粘土で柱や屋根の装飾まで緻密に再現。アンコールワットは、1個1個手で積み上げたレンガ造形に自然のツタを絡ませ、アクリルガッシュによる経年表現を加えることで、悠久の時の流れを感じさせる造形としました。フランスのエッフェル塔はスチロールボードのカッティングによって格子構造を細密に表現し、イタリアのコロッセオは軽量粘土の破断と汚し塗装により、歴史の古さと風化の美を立体的に再現しています。自然物の表現では、エアーズロックを軽量粘土と土パウダーで再現し、オーストラリアのカンガルーをリアルスケールで造形。 キリマンジャロは石膏粘土を彫り込み、サバンナの木々は樹脂粘土とスポンジで制作。ナイアガラの滝は透明粘土とジェルメディウムを組み合わせ、透明感と水流の立体感を両立させています。さらに、各国を象徴する小物やミニチュアフード(ピザ・カカオ・万国旗など)も全て粘土で手作業により造形。国旗は筆描きでひとつずつ描き込み、世界文化の象徴を集約した“立体図鑑的構成”に仕上げました。
〈撮影・デザイン〉
撮影では、立体物の陰影と空間奥行きを強調するためにストロボライティングと俯瞰構図を採用。白背景をベースに、造形群のシルエットを際立たせ、立体イラストとしての存在感を最大化しました。誌面デザインでは、要素の多い世界地理の情報を整理しながら、視線の流れを自然に導く構図を設計。2015年度版よりも高精細な立体スキャンとデジタル補正を取り入れ、教材ビジュアルとしての再現性とデザイン性の両立を実現しています。
〈制作範囲〉
・キャラクターデザイン(イメージラフ・レイアウト設計)
・ビジュアルデザイン(イメージラフ・レイアウト設計)
・立体造形(キャラクター・小物)
・照明
・撮影
・DTP編集
〈制作情報〉
・クライアント:新学社
・書籍名:『社会の自主学習 地理1』
・制作年:2020年
・造形サイズ:W257 × H364mm
・使用素材:樹脂粘土、軽量粘土、石膏粘土、スチロールボード、スポンジ、紙、ジェルメディウム、アクリルガッシュ
本作は、「クレイアート × 教材ビジュアル × 世界地理」をテーマに、世界各国の文化・建築・自然・人々を立体的に描き出した教育クレイアートの集大成です。粘土造形の精密さとデザイン設計を融合させ、中学生が“地理の楽しさ”を直感的に感じ取れる構成としました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオの技術力と造形表現が凝縮された、学習教材ビジュアルの決定版です。
- Client
- 株式会社新学社
- Year
- 2020
- Style
- Clay Art
