【クレイアート/粘土立体イラスト】<br>『2020 社会の自主学習 歴史2』教科書参考ワーク表紙ビジュアル制作

【クレイアート/粘土立体イラスト】
『2020 社会の自主学習 歴史2』教科書参考ワーク表紙ビジュアル制作

クレイアート × 立体イラスト × 教材デザイン × 日本史ビジュアル

中学生向け社会科教材『社会の自主学習 歴史2』(新学社・2020年度)の表紙用クレイアートビジュアルを制作しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオが企画デザインから立体造形・撮影・照明・DTPデザインまで一貫して担当。戦国時代から近代に至る日本史を、人物・文化・発明・教育の象徴的モチーフで構成し、“歴史を旅するように学ぶ”ビジュアル教材として仕上げています。

〈テーマと構成〉

中央には文明開化の時代を象徴する中学生の男女を配置。男の子は袴姿にマントを羽織り、女の子は洋装とブーツ姿で歩いており、明治初期の学生文化をリアルに再現した造形構成です。衣服のドレープや襟のカーブ、マントの流れなど、粘土の可塑性を計算した“動きのある造形”で、明治期の若者が学びに向かう姿を現代の中学生が直感的に重ねられるよう演出しました。背景には文明開化を象徴するガス灯を配置。プラスチック・木材・爪楊枝・樹脂粘土を組み合わせ、金属の質感やガラスの透明感まで再現。手づくりながら本物の街灯のような精密構造に仕上げています。その周囲には、時代ごとの文化と発明、歴史的転換点を象徴する造形群を立体的にレイアウト。スチロールボードで制作した黒船を前に立つペリー、望遠鏡を覗くコロンブス、日本地図を作成する間宮林蔵など、一目で理解できる“歴史のアイコン群”を配置。見返り美人図の女性は、樹脂粘土による着物のしなやかな造形と、アクリルガッシュによる細筆描写で模様を再現し、和の美を象徴する存在として構成しています。さらに、大正〜昭和期を代表する女性像として、バスガイドやタイプライターを打つ女性を制作。バスガイドのマイクや帽子、タイプライターのキー、机上の紙束まで全て樹脂粘土によるミリ単位の精密造形で、働く女性の時代の到来を象徴的に表現しています。

〈造形・素材の特徴〉

登場人物・建築・乗り物・小物まですべてを樹脂粘土・軽量粘土・スチロールボード・木材など多素材で構築。ナポレオン像は中央上部に配置し、有名な肖像画をモチーフに白馬に跨る勇姿をディフォルメ造形。マントのなびき・馬のたてがみ・躍動するポーズを樹脂粘土で波打たせるように表現し、立体感と迫力を強調しています。その他、種子島銃・SL・新幹線・タイプライター・バスなど、時代の進化を示すモチーフもすべて手づくりで制作。東京駅はスチロールボードをベースに、レンガの1つひとつを粘土で積み上げ、窓枠や屋根まで精密に再現。これらの造形群によって、“手づくりの中に詰まった日本の近代史”を一望できるミニチュアジオラマを実現しました。

〈撮影・デザイン〉

撮影では、人物と文化的モチーフが立体的に浮かび上がるよう、ストロボ照明によるコントラスト設計を採用。文明開化の明るい未来を象徴するため、温かみのある光をベースに、金属や布の質感が際立つよう陰影を調整しました。デザイン面では、古代〜鎌倉を描いた『歴史Ⅰ』の構成を継承しつつ、近代的な色彩(赤煉瓦・金・群青)を基調にした重厚感ある誌面デザインにアップデート。教育的要素と美術的完成度の両立を意識し、学習教材でありながら“アート作品としての完成度”を目指した構成になっています。

〈制作範囲〉

・キャラクターデザイン(イメージラフ・レイアウト設計)
・ビジュアルデザイン(イメージラフ・レイアウト設計)
・立体造形(キャラクター・小物)
・照明
・撮影
・DTP編集


〈制作情報〉

・クライアント:新学社
・書籍名:『社会の自主学習 歴史2』
・制作年:2020年
・造形サイズ:W257 × H364mm
・使用素材:樹脂粘土、軽量粘土、木工粘土、スチロールボード、木材、ジェルメディウム、アクリルガッシュ

本作は、「クレイアート × 教材ビジュアル × 近代日本史」をテーマに、戦国時代から昭和初期までの日本史を立体イラストとジオラマ造形で表現した教育クレイアート作品です。人物・文化・建築・発明のすべてを一枚のビジュアルに集約し、手づくりならではの温もりと精密さで“時代の息づかい”を描き出しました。ウォルナッツ・クレイワークスタジオの立体造形技術とデザイン演出力が融合した、学習教材ビジュアルの進化形です。

Client
株式会社新学社
Year
2020
Style
Clay Art

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